概要
発電機は、アウトドア活動など電機が使用できないところで電気を生み出すことができます。最近は防災用品としても注目が集まる商品です。ホームセンターに勤める私がよくされる質問として発電機の選び方があります。その中でも売れ筋のホンダ製とヤマハ製の発電機について違いを比べます。
ホンダとヤマハは、両社ともに日本を代表するメーカーとして知られ、高品質な製品を提供しています。ここでは、ホンダ製とヤマハ製の発電機における主な違いに焦点を当ててみましょう。
ただ比べるといっても膨大な機種数からすべて比べることはできないのでポイントを絞って比べます。
発電機の種類
安定した電源で電子機器も使用可能。サイズもコンパクトで重量も軽め。ただし高い。すごく高い。防災やアウトドア目的の購入ならこれです。
パソコンなどの電子機器は非推奨。重い。ただ安い、インバーターの有無でかなりの価格差が出ます。
燃料がガソリンでなくカセットボンベを使用するタイプ。ホンダもヤマハもインバーター式で1機種のみ扱いあり。
ざっくり分けると「インバーター」と「スタンダード」の2種類。インバーターは電子機器でも使えますが、スタンダートは使えません。スタンダートは投光器や電動工具などは使用できますが、明確にこれはOKこれはダメといった線引きが難しいため、一般の人が使用する電化製品であれば「インバーター式」を購入した方が良いでしょう。
他にもスタンダードとインバーターの間のようなものもホンダとヤマハでそれぞれ展開していますが、今回は割愛。
インバーター式
サイズ感はほぼ同じですが、コンセントを指す向きが本体側面と全面についている点が大きな違いです。重量はヤマハが12.7㎏で燃料タンク容量も2.5Lと少しだけ優秀。連続運転時間もホンダが3.2~7.1時間に対してヤマハが4.1~11.9時間と優秀、まあタンク大きいからですね。


ということでインバーター0.9kVAおすすめはヤマハ製です。ホンダ製が6600円安いのでそこをどう見るかで変わってくるところですが、性能で比較するとヤマハですね。
サイズ感はホンダが一回り小さく、重量もヤマハ25㎏に対してホンダ21.1kgと扱いやすい。しかし、燃料タンクがヤマハが4.7Lに対してホンダ3.6Lと差が出ている。連続運転時間もホンダが3.0~7.5時間、ヤマハ4.2~10.5時間と差が開いている。


これは迷いどころですが、インバーター1.8kVAもヤマハ製がおすすめです。重量、サイズはホンダの方が扱いやすいので一長一短ですが、せっかく1.8kVAを選んだのであればタンクも大きく長く使える方がいいと思います。しかし、ここでも価格の差があります。今回は1万円以上の価格差ができていますので、燃料を入れるのが面倒でなければホンダもいいと思います。(私はとにかく燃料を入れるのが嫌い。)
スタンダードタイプ
ホンダの方が大型で重量も重く、燃料タンクもヤマハ10Lに対してホンダ12Lと現場向けの性能となっている。そして価格がほぼダブルスコアで圧倒的にホンダが安い。とはいってもこれは定価であり、市場ではどちらも安くて6万円台で販売されていますので、ヤマハの定価設定が高すぎるだけです。


スタンダード発電機の違いを表にしてみた。インバーターは差があまりなかったのでしませんでした(めんどくさかったからでなはい)。
ホンダ:EBR2300CX | ヤマハ:EF2300 | |
質量 | 45.2kg | 約41.0kg |
タンク容量 | 12.0L | 10.0L |
連続運転時間 | 8.1~10.0時間 | 7.5~8.8時間 |
騒音レベル | 91~93.5dB | 93~96dB |
サイズ | 597×435×442mm | 510x415x425mm |
スタンダードタイプの2.3kVAはホンダがおすすめです。スタンダードタイプを選ぶ人は軽量コンパクトよりも、やはり連続運転時間が長い方がいいでしょう。ただし燃料満タンしたら5キロ以上の重量差が出ますので、持ち運びは要注意です。
カセットガス式


形状が大きく異なる2機種です。ホンダはヤマハよりも重量が軽く、大型車輪付きで、さらに扱いやすくなっています。ただし、使用ガスがTOHOのカセットガスでヤマハはイワタニ製。イワタニの方が入手しやすいと思います。ネットで価格調べたらTOHOの方が安く手に入りそうでしたが。
こちらも表にしてみました(思ったより簡単だったからこちらも表にしたわけはない)。
ホンダ:EU9iGB | ヤマハ:EF900iSGB2 | |
質量 | 19.5kg | 約22kg |
タンク容量 | 500g(カセットボンベ2本) | 500g(カセットボンベ2本) |
連続運転時間 | 1.1~2.2時間 | 約1時間 |
仕様可能外気温 | 5~40℃ | 10~40℃ |
サイズ | 365×262×524mm | 400x330x390mm |
カセットガス式はホンダの圧勝ですね。手軽さが売りの発電機をより手軽にしてくるところがすごくいいと思います。ただしカセットガスがTOHO製が指定のものとなっています。私の勤めるホームセンターでは売っています。ホームセンターで以外の小売りであまり見かける機会がない気がしますが。
ハンドル付き、車輪付き、エコスロットル付きで連続運転時間向上といった技術が詰まった一品。アウトドアにいかがでしょうか。
発電機選び失敗ランキング
発電機はどれも高額品です。間違えて買ってしまったなんて話もよく聞きます。その中で多い失敗談をランキング形式でお届け!
1位 インバータの有無
インバータなし発電機は安いため、価格と電力だけで選んでしまい、返品したいんですけど・・・なんて話はたまにあります。一般家庭で使用するならとりあえずインバータ付きを買ってください。
2位 電力が足りない
使用する電子機器のW数を合計して発電機を選べばOKというわけでなく、起動電力というものがあり、これが消費電力よりも高くなることが多いため、起動電力の合計値が収まらなければなりません。冷蔵庫や電子レンジは消費電力よりも起動電力が大きいため注意が必要です。
3位 カセットが式が防災で使えない
ありがちなミスで、カセットガス式の発電機を防災用品として購入してしまうことです。使えないと書きましたが、使えないことはないのです。しかし2点注意しないければならないポイントがあります。
まず使用可能外気温があること。ホンダ製で5℃、ヤマハ製で10℃以上でなければ使えません。つまり冬の防災用品としての使用は難しいということ。
次に、思ったよりも長く使えないということ。イメージとしてはカセットボンベ2本使って1時間だけ使える。まあ防災ですからずっと電気を使って快適な生活をするというのは端からできない話ですし、ちょっと使えればよいと割り切ればよいかもしれません。
まとめ
一番よく使うであろうインバーター式はあまり差がありませんでしたが、カセットガス式は大きな違いがあった印象です。発電機選びの参考にしていただければ幸いです。
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